クリスマスローズについて

どんな花?

学名はHelleborus(ヘレボルス)と言い、キンポウゲ科のクリスマスローズ属に分類されています。
クリスマスローズという名前は、原種の1つ、「Helleborus niger (ヘレボルス・ニゲル) 」がクリスマスの頃に咲くので、そのような呼ばれ方をしています。正確にはニゲルだけをクリスマスローズというようですが、日本では交雑種などもクリスマスローズと呼ばれています。
キンポウゲ科というと、アネモネや雪割草などがあります。

原生地、性質は?

バルカン半島あたりが原生地(他にもありますが、割愛…。)で、緯度は大体北海道から樺太あたりです。要は寒いところの生まれです。
日本で主に売られているガーデンハイブリッドと呼ばれる交雑種は、丈夫なので日本の広い地域で栽培が可能です。
ただ、元気に育ってもらうために水はけのよい土にしてあげたり、多少の知識を持って育てていきたいですね。( 原種を育てようと思うと、育て方にも注意が必要です。)
クリスマスローズは、お庭が寂しい冬の寒い時期に咲く宿根草です。「冬の貴婦人」とも呼ばれています。日陰や北側でも育ってくれますが、寒いところの生まれなので、日本の高温多湿、夏の直射日光は苦手です。

どんな種類があるの?

以下のような色形があり、多種多様な組み合わせの花があります。葉っぱの形も様々です。
性質上、全く同じ花は無い(※)ので、同じ色でもそれぞれの個性があります。
○花の色
  ホワイト、ピンク、レッド、グリーン、イエロー、アプリコット、パープル、ブラック、ゴールド
 ○花の形
  シングル、ダブル、セミダブル、丸弁、剣弁、カップ咲き…
 ○模様
  ピコティ、スポット、ネット、ブロッチ、フラッシュ、ベイン、バイカラー、ダークネクタリー…
(※)メリクロン苗は別の話です。

気を付けることは?

クリスマスローズは実は毒があります。葉っぱを切った際に出てくる汁が皮膚に触れたりすると、かぶれたり湿疹ができます。汁がついた手で目などこすらないように気を付けてください。そして、間違っても葉っぱや茎など、食べないでくださいね。
かといって、怖い植物ではありません。植替えなども、手袋をしていれば特に問題ないです。私は素手で植替えもやったりしますが、特に問題は無く、素手で葉っぱの中に手を突っ込んでいると、たまにかゆくなるくらいです。葉っぱが硬くなっていると、ギザギザなので、たまに痛いです。
小さいお子さんがいる方は、よくお話しして聞かせておいた方が良いかもしれません。

実は花ではない?

クリスマスローズの花のように見える部分は実は花びらではなく、萼片です。
花は内側から外に向かって、雌しべ、雄しべ、花弁、萼片というのが一般的で、クリスマスローズでは、ネクタリー(蜜腺)と呼ばれる部分が花びらになります。 萼片の色の違いだけでなく、ネクタリーの色の違いもあります。

クリスマスローズの魅力は?


なんといっても色形の種類です。シングル(一重)、セミダブル、ダブル(八重)に加え、ベースになる色も多種多様ですし、模様も沢山あります。
気に入った花から種をとっても親と同じ花が咲くとは限らず、どんな花が咲くかは咲いてみないとわからないというのが、クリスマスローズの性質です。また、毎年咲く花が違うかもしれないというのも面白いです。「6年経った時に咲いてる花が本来その株がもってる遺伝子の花である。」というのも聞いたことがあります。本当の花の色形を見るまで6年(開花までの期間を入れると9年)かかるなんて。楽しませてもらえますね。
同じように見えても少しずつ違い、個性にあふれる花であるというのが、最大の魅力だと思います。
ダブルだから良いというわけでもなく、シングルだって、とっても素敵です。自分が気に入る色形を見つけてみると面白いと思います。
私は、個性豊かな苗たちを、子供を育てるように、ひとつひとつ育てています。







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